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魔術師名鑑

この世には黒魔術が確かに存在し、それを操る者を魔術師・魔女・魔導士などと呼びます。彼らは黒魔術を駆使して、時に富をもたらし、時に喜びをもたらします。そして、「望むことを魔術を使って達成する」ことを目的としています。さらにその先を行く魔術師たちが目指しところは世界の始まりです。あらゆる事象の出発点への到達を最終的な目的としているのです。そこへ到達できるものは、究極にして無なるもの。まさに神と呼ばれるような存在のみが到達できると考えられてきました。ここでは、あくなき探求心を持ち続け、生涯を黒魔術にささげた真の魔術師たちを紹介していきます。

【あ】

アポロニオス(生没年不詳)
イエス・キリストと同時代を生きていたと伝わる、古代ギリシャの哲学者。インドを訪れた際に黒魔術を伝授された伝説上の人物だと思われていましたが、後世の研究により実在の人物であると考えられています。数々の偉業を残しており、予言や魔術を駆使して様々な奇跡を起こしています。ヨーロッパではあらゆる魔術の祖であるとみなされ、5月1日の没前後になると魔術師たちが静かに祈りを捧げているそうです。
アレイスター・クロウリー(1875年〜1947年)
20世紀最高の魔術師とも呼ばれるアレイスター・クロウリー。近代魔術の発展に多大な貢献を果たし、後世に残したものは数知れず。その中の一つである、彼の著書『法の書』は、魔道の書として有名ですが、一説によると予言の書であるともいわれています。そして、当サイト主宰の大魔導士アルテミシア・クロウリーとの親子関係が示唆されています。
アーサー・エドワード・ウェイト(1857年〜1942年)
魔術に関する多数の著書を執筆したイギリスのオカルティスト。ウェイト版タロットの制作者としても有名。このタロットカードには当時所属していた秘密結社の秘密が描かれているといわれています。フリーメイソンや黄金の夜明け団に入団していたこともあり、その後、独自に聖黄金の夜明け団を設立しました。
エリファス・レヴィ(1810年〜1875年)
本名、アルフォンス・ルイ・コンスタイン。パリ出身の詩人にして魔術師。ポーランドの神秘主義者ヴロンスキーの総合学に感銘を受け、魔術師の道へと進みました。カバラ、錬金術、ヘルメス学の研究と実践を行ない、近代において魔術復興のシンボルとなりました。

【か】

カサノヴァ(1725年〜1798年)
本名、ジョヴァンニ・ジャコポ。イタリア出身の文人であり、世紀の伊達男としても知られています。すべての女性を愛し、時にその愛は性別も超えていたともいわれており、すべての人間を愛する聖人と例えられることもある人物です。フリーメイソンなどの秘密結社に入団していたこともあり、そこで学んだ魔術を使用していると噂されました。
ガードナー(1884年〜1964年)
本名、ジェラルド・ブロソー。イギリスに魔女術を復興させた魔術師。55歳の時にオールド・ドロシー・クラッターバックから通過儀礼を受け、魔術師として活動を始めました。その当時、本物の魔術師と信じられており、自らの著書で魔術体系を構築。その後、彼の元に大勢の弟子が殺到し、ウィッカを創設。1950年代になると、イギリス魔術界の教皇を自称するようになり、ヨーロッパ魔術界の頂点に立ちました。
カリオストロ(1743年〜1795年)
本名、アレッサンドロ・ディ。カリオストロ伯爵を自称し、錬金術師として非常に有名です。惚れ薬や回春薬、錬金術の試薬を売り、かなりの利益を得ましたが、魔術を使った罪を問われ何度も投獄されました。その後、マリー・アントワネットを巻き込んだ「首飾り事件」にも関わっており、ローマにて異端の罪で逮捕され死刑を宣告されるも、終身刑に変えられ監獄で没。しかし、死後も生きているという噂が広まったのです。
ギヨーム(1190年?〜1249年)
フランスの神学者であり、魔術師。ローマ教皇シルヴェステル二世や、リンカーンのローバーと同様に、しゃべる人形を作ったといわれています。
クリスチャン・ローゼンクロイツ(1378年〜1484年)
薔薇十字団の開祖とされる、伝説の魔術師。ダマスカス、アラビア、エジプトを旅し、錬金術や魔術などの大いなる叡智を見に付けたのち、4人の同志と共に薔薇十字団を結成。黒魔術の一種である薔薇十字の秘術を操り、人知れず世の人々を救っていたといわれています。そして彼の設立した薔薇十字団の思想は、銀の星に受け継がれ今に至ります。

【さ】

サン・ジェルマン伯爵(1710年〜1780年?)
正体不明の謎の人物。1748年にフランス宮廷に突如として登場し、膨大な知識を有していたうえに、あらゆる言語をしゃべることが出来たといいます。そして、伯爵の名を世に知らしめたのは不老不死。錬金術によって見つけ出された秘薬により、いつまでも若さを保つことができるようになったといいます。亡くなるまでの間に、様々な人物に魔術や錬金術を教えたと伝わりますが、彼の死後も所々で伯爵を見かけたという報告が後を絶たず、現代においても生存しているとまことしやかに囁かれています。
シモン・マゴス(生没年不詳)
新約聖書に登場する魔術師。聖書以外の文献では、グノーシス主義の開祖ともいわれています。魔術の力で空を飛んだり、瞬間移動をしたりと、数々の逸話が残されています。
ジル・ド・レ(1404年〜1440年)
百年戦争時フランスの英雄であり、ジャンヌ・ダルクとともに戦争終結に貢献。めざましい武勲をあげたのち、巨万の富を得ました。しかし、ジャンヌの死から人が変わったようになり、湯水のごとく金を使い始め、錬金術と黒魔術を用いて再び財産を得ようと考えました。その後、魔術師プラナとともに黒魔術を悪用して様々な残虐な事件を起こし、英雄から殺人鬼へと転落したのです。
ソロモン(?年〜前928年頃)
イスラエル=ユダ王国の王。魔界にいるすべての精霊を支配する力があったとも伝わる、魔術界の王としても知られています。ソロモン王の名はヨーロッパのみならず、インドや中国の民間伝承にも度々現れて、その名を知らぬものはいないまでになりました。あらゆる魔術・錬金術・占星術はもとより、様々な術を操ることができたとされています。ソロモン王作とされる魔術教本が数多く存在します。

【た】

ダイアン・フォーチュン(1890年〜1946年)
近代魔術を世に広めた魔術師。心理療法士として活躍していましたが、魔術結社アルファ・オメガに入団し、魔術の研究をスタートさせました。いつしか団体とは異なる魔術教義を主張し始めた後、自らの魔術結社を設立。このことにより、アルファ・オメガのモイナ・メイザースと対立し、壮絶な魔術合戦を繰り広げたと伝わります。また、作家としても有名で、彼女の著書は魔術師になりたいと願う人間にとって必読の書といえます。
ツィート(生没年不詳)
14世紀に活躍していたと伝わる伝説の魔術師。ボヘミア王ヴェンツェスラウス四世に仕えていたといわれており、その魔術の数々は歴史家のドゥブラウィウスによって後世に伝えられています。

【な】

ノストラダムス(1503年〜1566年)
16世紀のフランスの医学者、予言者、魔術師。彼の名声を一躍世に知らしめたのは、この世の出来事を3797年まで予告したといわれている「百詩篇集」ですが、当時は優れた医者として認知されていました。ペストが大流行した時、魔術の知識を駆使してペストを撃退したと伝わっています。魔術に対して深い知識を持っていた医者だということは意外と知られていません。

【は】

ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパ(1486年〜1535年)
ドイツの思想家であり、魔術界において“アグリッパ”と言えば彼の事。1533年に異端宣告を受けた著書『オカルト哲学』は、魔術を全面的に認めたものであり、魔術は神や神の自然への立ち現われ方を理解する手段になる、と書かれていました。その後パリで秘密結社を設立し、生涯に渡り魔術を研究し続けたといいます。

【ま】

マイケル・スコット(1175年〜1234年頃)
スコットランド出身の占星術師、魔術師。スコットをめぐっては数多くの伝説が存在しますが、なかでも、自分の死の瞬間が見えるという話が特に有名です。それによると、自分は小石に当たって死ぬと予言し、護身用にいつも兜をかぶっていたといました。だが、運命から逃れることはできず、気を抜いて兜を脱いだところに、ちょうど運命の小石が頭に当たったと伝わります。

【ら】

ラスプーチン(1871年〜1916年)
本名、グリゴーリ・エフィーモヴィチ。怪僧の異名を取る実践派の魔術師。20歳の時に突然家族を捨てて巡礼の旅に出て、神託を受けたといわれています。その後、人々に病気治療を施し“神の人”と呼ばれるようになりました。そして、皇太子を治療したことから皇室に入り込み、権威を振うまでになりました。宮廷を支配するラスプーチンに対して危機感を感じた宮廷貴族たちが彼の暗殺を試みます。彼が死に至った経緯は、よく知られるところですが、なかなか死ななかったのは魔術の効果であったからといわれています。
ラモン(1235年〜1316年)
本名、ライムンドゥス・ルルス。スペインの錬金術師であり、カバラ研究家。真の錬金術師と呼ばれており、金の生成を可能にしたと伝わります。その物質は彼の功績を記念してライムンドゥスの金と呼ばれています。
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